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こちら社畜解放戦線!

主人公・二階堂の日記形式で展開する小説「こちら社畜解放戦線!」を投稿します。 日本やばい活動の一環です。「日本のやばいところ」も紹介していくかもしれません。

社畜解放戦線 従軍記No.003

こんにちは。
社畜なマスゴミ二階堂です。
管理人が「マスゴミ氏ね」とか言うので辛いです。
偏った報道っていけないよね、うん。

報道者にすべからく求められるのは、自らがとりあげた事柄について、
視聴者に考えてもらうことであると僕は主張する。
実際、この理屈で修羅場くぐってきたんでね。
報道者は出来事をできるだけあるがままに伝え、
直接その出来事に触れられない人々にも何かを考える機会、
何かに気づくきっかけを与えるのが仕事だと思う。
かつ、なるべく視聴者が混乱しないように誘導してあげることも大切だ。
その場合は自分の考えを押しつけて洗脳するようなやり方じゃなくて、
「こういう考えもありますよ」っていう客観的な態度を貫かないといけない。

ただまあ、視聴者が食いつきやすくて分かりやすく金になるのって、
やっぱり一部を叩いたり擁護したりするような偏った記事になるんだけどね。
難しいところだよ。



さて、僕の話。
というか社畜解放戦線の話。


正直に言うと、僕は調べ始めて半日と経たないうちに、
この団体が単なる暇人のお遊びに過ぎないのではないかと思い始めた。

「今日も定時には上がれそうにない、とez216氏の代打。定例会議どうする?」
「司会者なしか、キツイな」
「まとめ役志願者挙手」
「ヤだよ、おめーらまとまる気ねーもん」
「まーたgdgd回か」
(某月某日、“社畜小屋”の掲示板より)

「国家にボカロ採用とかねーしwww」
「ねーしの理由を言えしwww」
「逆にV系とかどうよ」
「いやでも国民が親しみやすくて、ノリがよくて、外国にも評価されて、ってetc.」
「技術は認めるけどあれって所詮は機械だぞ。国の歌の元ネタが人じゃないってどうなの」
「そもそも国歌のあるべき姿とはetc.」
(某月某日、“まなびや”の掲示板より)

「夏コミ受かったーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーー!!」
以下、解読不能
(某月某日、“ヲタヲタラバーズ”の掲示板より)

「次のオフ会、お膝元でいいかな」
「七つ道具鍋希望」
「>>343 いいとこ知ってる」
「>>352 じゃあ任せた。赤紙回して」
(某月某日、“組長ズ”の掲示板より)

……なにこれ(´・ω・`)


いやもうね、カオスだった。
あまりにも厨二病臭くてびっくりした。
他にも「公安的11課(笑)」とか「国民戦隊マモルンジャー」とか「ひきNEE党」とか、
名前からしてなんというか、ぶっとんでる。
ここに書き込みの全てを省略なしにコピペできないのが非常に残念だ。
AAとやらだけで記事が埋まる。

僕はそれまでいわゆる「ヲタク」の人とそれほど近しいわけでもなかったし、
大手掲示板に潜ることもなかった人種だ。
そりゃあ多少、情報としてそういう文化があることは知っていたけれども……。

異文化に出会った瞬間。
そう形容しても遜色ないかもしれない。


そんな中で、浮いていたのは“組長ズ”だった。

一応、ほとんどのスレ(掲示板における本で言うページのような概念)において、
他と似たような一見他愛のない会話が大半を占めている。
だがそんな中に上に挙げたような、
なかなか物騒な比喩表現を伴った会合の情報がおぼろげに残されていた。
他のスレでももちろんいわゆるオフ会はあるようだが、
“組長ズ”のスレでは翌日になるとこの書き込みが丸々削除されていたのだ。
そして、過去にも似たように削除された「欠番」書き込みがちょくちょくあった。

あ、ちなみに上の引用文は“組長”さんの携帯に履歴があったので貸してもらいました。
……ちゃんと消しとこうね。


手掛かりをつかむならここだ。
僕は直感的にそう思った。

とりあえず「赤紙」が「メールなど直接の連絡」なのはかろうじて分かる。
もう少しなんか言い方があるだろとは思うけど。
だが「七つ道具鍋」ってなんだよ。
文房具か何かをごった煮にしている鍋を想像してしまう。

そして「お膝元」。将軍の?
それでいいなら東京都内ってことになるが、
どこまで厳密にお膝元のことを言ってるんだ?
一応カス呼ばわりされる前に検索かけてみたけど、
地理とか歴史とか弱い上に東京出身でもないんだよー!
っとかなり泣きたかった。

もし東京駅付近とか、
いっそのこと丸の内? でいいのか江戸城があった場所って?
その辺のことを限定してくれているならなんとかなるかもしれない。

「七つ道具鍋」は同僚に聞いたら答えが分かった。
常識だろ、とか言われたけど知らんかったら分からんわい!
てめえの常識が世間の常識じゃねぇ!

まあ笑いながらの応酬だったけどね。


それから、俺は掲示板での動向を確認しつつ、
思い切って自分の足にかけることにした。

色んなものがデジタル化していく社会だが、
こういう肝心な時はアナログに自分の目と耳を頼りにするのが一番だ。
現場を押さえる、その為に。

まずは片っ端から会合の会場になりそうな場所に電話する。
相手の人数も人柄も分かったものじゃないから、
電話の内容は酷く怪しいものになった。

開口一番「突然済みません、“社畜解放戦線”というものを知りませんか?」

我ながらかなり大胆な作戦だ。
それでもこちらを特定されることを極力避けて、
今時珍しい公衆電話のお世話になることにしたのだが。



相手は僕の数倍は上手だったと、のちに思い知らされる。


そんな感じで、二階堂でした。
提供は「日本やばい」活動でお送り? しました。
BGMは某笑顔動画から 己龍 - 明鏡止水
ボカロ以外も聴くよ?

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